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植田 祥平; 佐々木 孔英; 有田 裕二*
日本原子力学会誌ATOMO, 63(8), p.615 - 620, 2021/08
日本原子力学会誌の連載講座「多様な原子燃料の概念と基礎設計」の第5回として「高温ガス炉と溶融塩炉の燃料」の題目で解説を行う。高温ガス炉の燃料である被覆燃料粒子は、高温ガス炉の高温の熱供給や優れた固有の安全性を支える鍵となる技術の一つである。本稿では高温ガス炉燃料の設計,製造技術,照射性能,実用化並びに高度化開発について述べる。一方、溶融塩炉で用いる溶融塩燃料は燃料自体が液体という特殊なものである。安全性や事故時の環境への影響など優れた性能が期待されているが、まだまだ明らかにすべき課題も多い。その現状について概説する。
Simonnet, M.; Barr, N.*; Drot, R.*; Le Naour, C.*; Sladkov, V.*; Delpech, S.*
Radiochimica Acta, 107(4), p.289 - 297, 2019/04
被引用回数:2 パーセンタイル:21.58(Chemistry, Inorganic & Nuclear)This paper is an attempt to find out thorium oxide dissolution mechanism in HNO-HF mixture. In a previous paper, several parameters effects on thorium oxide dissolution have been described, with specific focus on hydrofluoric acid effect, which can lead to an increase of the dissolution rate if present in small amount, but precipitates as ThF at higher content. Based on this previous study, experimental data were fitted using several dissolution models in order to find out the best one. Finally, a revisited model based on literature and considering the ThF formation was proposed. It describes the main steps of dissolution and is able to fit the experimental data for a wide range of solution compositions. This point is crucial since it allows considering an extrapolation of the established model to not-yet-studied conditions.
飯田 芳久; 山口 徹治; 田中 忠夫; 邉見 光
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1573 - 1584, 2016/10
被引用回数:10 パーセンタイル:64.88(Nuclear Science & Technology)花崗岩へのトリウム(Th)の収着挙動を調べるため、花崗岩およびその主要構成鉱物である石英, 長石および黒雲母を対象としたバッチ収着実験を、pHおよび炭酸濃度をパラメータとして実施した。得られた分配係数は、炭酸濃度の上昇に伴い減少し、pH9-10で極小値を示した。この吸着傾向は、溶液中でのThの水酸化炭酸錯体の形成によるものである。Th収着の強さは、雲母, 長石, 石英=花崗岩の順であった。これら鉱物へのThの収着挙動を、電気三重層表面錯体モデルにより解析した。Thの内圏錯形成を仮定することにより、モデル計算は実験結果をよく説明した。花崗岩へのThの収着挙動については、主に長石表面サイトへの錯形成により説明可能であることが示された。
深谷 裕司
Annals of Nuclear Energy, 81, p.301 - 305, 2015/07
被引用回数:1 パーセンタイル:9.74(Nuclear Science & Technology)多重燃料装荷炉心におけるトリウム転換に対する炉外冷却効果を考慮するための簡易手法と炉外冷却効果の特性の研究を行った。溶融塩増殖炉やぺブルベット高温ガス炉のような多重燃料装荷炉心では、燃料は炉内を移動し炉外へ排出される。炉外滞在時には核種の減衰が起こるため、その特性が顕著な場合は考慮される必要がある。本研究ではトリウム転換を正確に評価するためPaの炉外冷却を考慮する。本研究では、この効果を考慮するために、炉外冷却の模擬を行わなくても炉外冷却時と同等のPaの平衡濃度を実現できる実効崩壊定数を提案する。この実効崩壊定数により、炉外冷却の効果がセル燃焼計算により生成されるマクロ断面積を用いるコードシステムでも、システムの変更を一切行うことなく考慮することができる。また、トリウム転換に対する炉外冷却効果の特性を溶融塩増殖炉とぺブルベット高温ガス炉について検討した。その結果、炉内の燃料塩流速の早い溶融塩増殖炉の転換性能の向上には適している一方で、炉内滞在期間が100日程度であり、Paの半減期の27日よりも長いぺブルベット高温ガス炉ではその効果は顕著ではなく、転換比の劇的な改善につながらないことがわかった。
山口 徹治; 中山 真一; 吉田 崇宏
Radiochimica Acta, 92(9-11), p.677 - 682, 2004/12
被引用回数:6 パーセンタイル:40.72(Chemistry, Inorganic & Nuclear)アクチニド元素等がおもに陰イオン種(Th(CO), Am(CO), Np(CO)(OH), UO(OH), NpO(OH), Sn(OH)及びPb(OH))として溶存する条件で、負に帯電した鉱物表面への吸着を調べた。これらの元素が溶存していることを溶液調整2日後に確認した後、鉱物(-アルミナ又はシリカ,AEROSIL製,比表面積:10mkg)を添加した。2日間以上吸着させた後、分画分子量10daltonの限外フィルタで固液を分離し、溶液中におけるこれらの元素濃度を分析した。実験は室温(25C)のアルゴン雰囲気下で実施した。求められた分配係数は、pHや炭酸イオン濃度に対して単調に減少し、下げ止まりが見られなかった。このことから、実験を行ったpH範囲では負電荷を持つ錯体と負に帯電した鉱物表面との間に作用していたのは、おもに静電的な反発作用であったと考えられる。
Tolmachyov, S.; 桑原 潤*; 野口 宏
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 261(1), p.125 - 131, 2004/07
被引用回数:23 パーセンタイル:80.21(Chemistry, Analytical)人の体液(尿と血液)中のトリウムとウランを同時に定量するため、ICP-MSと結合したフローインジェクション抽出クロマトグラフィーを用いた方法を開発し、その妥当性を検証した。抽出クロマトグラフィーを用いることによって、Th, U及びUの検出下限値として、それぞれ0.06, 0.0014及び0.05ng/lを達成した。本方法のaccuracyはThとUに対して、それぞれ、102.4と101.5%であり、全precisionは5.3と4.9%であった。U/Uの比は1.8%のprecisionで測定できた。この技術をマイクロウェーブ法で灰化した人の尿と血液試料中のトリウムとウランの同時分析に適用し、その妥当性を検証した。
安藤 真樹; 中野 佳洋; 岡嶋 成晃; 川崎 憲二
JAERI-Research 2003-029, 72 Pages, 2003/12
ROX燃料に添加する共鳴物質としてエルビウム(Er),タングステン(W),トリウム(ThO)に着目し、これら物質のドップラー効果に対する計算予測精度の検証を行うことを目的とし、FCAを用いて実験を行った。実験は、高速炉体系(XX-2)と中速スペクトル体系(XXI-1D2)において、800Cまでのサンプル加熱反応度価値測定法により行った。解析では、核データにJENDL-3.2を用い、FCA標準解析手法を基本計算とし実験値と計算値を比較した。また、SRACシステムを用いた解析を行い、SRACによる計算の予測精度の傾向を調べるとともに、基本計算の解析結果と比較した。輸送補正を施した基本計算の解析の結果、XX-2炉心では全般的に過小評価となり、XXI-1D2炉心では計算値は実験誤差の範囲内で実験値とほぼ一致した。SRACシステムによる解析の結果、ErサンプルではSRACの方が3%10%小さい計算値を与え、Wサンプルでは、SRACの方が2%5%大きな計算値を与えることがわかった。またThOサンプルでは、XX-2炉心ではSRAC解析基本計算であるのに対して、XXI-1D2炉心ではその逆となった。
河野 俊彦*; 松延 廣幸*; 村田 徹*; 瑞慶覧 篤*; 中島 豊*; 川合 將義*; 岩本 修; 柴田 恵一; 中川 庸雄; 大澤 孝明*; et al.
JAERI-Research 2003-026, 53 Pages, 2003/12
原子力技術開発において重要なウラン,プルトニウム,トリウムの同位体に対する中性子核データの新たな評価を行った。この評価値は日本の評価核データライブラリであるJENDL-3.3の一部となる。この評価の主たる目的は、前ヴァージョンに対して報告されていた幾つかの問題点の解決,データの精度向上,主要核種に対する共分散の評価、である。JENDL-3.2に格納されている種々の核データを検討し、その多くについて再評価を行うか、もしくはより信頼できる数値に置き直した。JENDL-3.3の重核データに対して種々のベンチマークテストが行われ、臨界性予測精度は以前のJENDLよりも向上していることが報告された。
安藤 真樹; 中野 佳洋; 岡嶋 成晃; 川崎 憲二
Journal of Nuclear Materials, 319, p.126 - 130, 2003/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)ROX燃料に用いられる共鳴物質の中速スペクトル場におけるドップラー効果測定に対する計算精度を評価することを目的として、原研FCAを用いて測定が行われた。本研究は一連の共鳴物質に関するドップラー効果測定において、高速スペクトル場における測定に引き続き行われたものである。ドップラー効果は高温及び室温サンプルの反応度価値の変化として測定される。エルビウム(Er),タングステン(W)及びトリウム(ThO)の円筒形サンプルを用い、炉心中心部においてそれぞれ800Cまで昇温した。核データにJENDL3.2を用いSRAC95システムにより解析した。WとThOのサンプルでは、実験値と測定誤差の範囲で一致した。他方、Erサンプルでは約10%の過大評価となった。
佐々木 祐二; Choppin, G. R.*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 246(2), p.267 - 273, 2000/11
被引用回数:38 パーセンタイル:89.75(Chemistry, Analytical)アクチノイド(III)(IV)(V)(VI)イオンはN,N'-ジメチル-N,N'-ジヘキシル-3-オキサペンタンジアミド(DMDHOPDA)またはテノイルトリフルオロアセトン(TTA)に抽出され、その挙動はそれらイオンの相互分離の可能性を示した。そこで、両抽出剤を用いて、酸化還元剤を用いない、簡便なアクチノイドの相互分離法を調べた。Th(IV)を5mM TTA(溶媒:トルエン)、Am(III), U(VI)を1,20mM DMDHOPDA(溶媒:トルエン)で抽出し、Np(V)を100mM DMDHOPDA(溶媒:ニトロベンゼン)で抽出した。分離後のそれぞれの水相、有機相を, 線計測で調べた。ワンスルーの相互分離法はできあがったが、精密な分離には至らず、より細かく精製、単離する際にはさらなる分離を必要とすることがわかった。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(2), p.147 - 151, 1996/02
被引用回数:1 パーセンタイル:14.44(Nuclear Science & Technology)燃料微小球調製法の一つである内部ゲル化法では、一般に燃料金属の酸不足型硝酸塩溶液を出発液とする。この出発液を酸過剰型硝酸塩溶液の水蒸気脱硝により調製する方法を開発した。
赤堀 光雄; 白鳥 徹雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(6), p.539 - 545, 1994/06
被引用回数:16 パーセンタイル:78.48(Nuclear Science & Technology)高密度ThO及び(Th,U)O粒子の硝酸による高温溶解挙動を、NaF添加量0~0.05mol/l、溶解温度120~200Cの条件で調べた。高温にすることによりThO系酸化物の溶解は促進され、また溶解速度は温度、NaF濃度及びUO組成に依存する。溶解温度が低い場合、粒子表面に不溶性の四フッ化物(ThFまたはUF)が形成され、溶解を阻害する。さらに、高温溶解の見掛けの活性化エネルギーを得た。
山下 清信; 徳原 一実*; 新藤 隆一; 村田 勲; 七種 明雄
日本原子力学会誌, 36(9), p.865 - 868, 1994/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)解体核兵器から出るプルトニウムの処理方法として、ウラン(U)等の親物質と混合した燃料を軽水炉等で燃焼する方法が提案されている。この場合、核変換によって生成した核分裂性物質を有効利用するためには、使用済燃料を繰り返し再処理する必要がある。そこで、燃料をPuからなる燃料球(消滅用燃料球)と親物質からなる燃料球(増殖用燃料球)に分離し、これらをペブルベッド型高温ガス炉の炉心内に混在させて燃焼させ、更に連続的交換することにより、Puを有効的に消滅する方法を考案した。この方法では、消滅用燃料球のPuは初期値の1%以下まで消滅でき、消滅用燃料球を直接廃棄できる。また、増殖用燃料球の燃焼は極めて緩慢であるため、健全性が保たれる限り繰り返し使用し再処理の回数を少なくすることができる。ここでは、Pu消滅率、消滅用燃料球1個の最大Pu装荷量等について述べる。
小川 徹
JAERI-M 92-210, 92 Pages, 1993/01
LiF-BeF-ThF-UF溶融塩、(TRU)Cl-NaCl溶融塩(TRU:超ウラン元素)の核分裂燃焼に伴う化学反応性について、自由エネルギー最小化法を用いた熱力学的解析を行った。フッ化物溶融塩についての解析結果は米国における溶融塩実験炉(MSRE)の運転経験、特に、一次系内のFP分布測定結果、ハステロイN合金の腐食反応に関する知見を良く再現した。しかし、従来看過されてきた問題として、一次系内でのU-Pd合金粒子の沈澱形成の可能性を見出した。TRU塩化物溶融塩系についての解析結果は、(1)PdTe粒子が蓄積してTe源として作用し続け、構造材合金の腐食をもたらす可能性、(2)NP-Pu-Pd合金粒子の沈澱形成の可能性、(3)フッ化物溶融塩系にはない原子価調整の困難性、(4)溶融塩から蒸発したZrClが排気系内で凝縮する可能性、を示すものであった。
白鳥 徹雄; 福田 幸朔
Journal of Nuclear Materials, 202, p.98 - 103, 1993/00
被引用回数:13 パーセンタイル:76.59(Materials Science, Multidisciplinary)従来の粉末冶金法によるThOペレット製造に関して、その製造工程をより簡易化すると共にペレットの高密度化をはかった。シュウ酸沈澱法で得た原料のThO粉末はボールミリングによって微粉・活性化した上で、充分乾燥し、冷間プレスでペレット成形した。ThO粉末にはバインダやルブリカントを添加しないので、添加物除去のための予備焼結工程も不要となり、直接焼結することが可能となった。かつ、比較的低温の焼結温度(1550C-10h)で、従来以上の最高97.9%T.D.のクラックのない良質の高密度ペレットが得られた。
赤堀 光雄; 福田 幸朔
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(9), p.841 - 847, 1991/09
少量の添加物(NbO,CaO,YO)を加えたThOの照射による格子定数変化を調べた。照射による格子定数の増加は、純ThO及び(Th,U)Oよりも大きくなるが、添加物の種類、量による差異は認められなかった。また、結晶粒径の効果に関した簡単なモデルを提案した。
赤堀 光雄; 福田 幸朔
Journal of Nuclear Materials, 186, p.47 - 53, 1991/00
被引用回数:14 パーセンタイル:80.12(Materials Science, Multidisciplinary)低燃焼度(Th,U)Oからのセシウムの放出挙動と照射後焼鈍法により調べた。放出されたCsは水冷銅板により連続的に捕集し、直接測定を行なった。Cs放出率は結晶粒径及び燃焼度に強く依存し、その増加とともに減少することが解った。また、等価球モデルから求めたCs拡散の活性化エネルギーは低燃焼度で約460kJ/molで、Xe拡散の値よりも高いことが明らかとなった。
白鳥 徹雄; 赤堀 光雄; 福田 幸朔; 鶴田 晴通
JAERI-M 90-144, 64 Pages, 1990/09
高温ガス炉へのトリウム燃料の利用を目標にした照射挙動と健全性の照射試験の結果である。試料は(Th,U)O-TRISO及びBISO粒子とThO-BISO粒子をディスクや燃料コンパクトとして黒鉛中に拘束(bonded)させ、JMTR用キャプセル(3本)で照射した。照射条件は(最高)高速中性子照射量が2.2210n/cm(E0.18MeV)、照射温度1390C、燃焼率7.3%FIMAであった。照射後試験の結果、高温・高燃焼度においても破損、アメーバ効果、SiC層のPd腐食などほとんどみられず、優れた健全性を示した。また燃料成形体(燃料コンパクト)の照射による寸法変化や、照射済の被覆粒子の炉外超高温加熱試験(2300C)などから貴重なデータを得た。なお、拘束粒子と比較するために試料の一部に加えた無拘束(loose)粒子に観察された典型的なアメーバ効果についても考察した。
林 君夫; 塩沢 周策; 福田 幸朔; 鶴田 晴通; 井川 勝市; 豊田 純二*; 佐藤 貞夫; 飛田 勉; 白鳥 徹雄; 赤堀 光雄; et al.
JAERI-M 90-115, 77 Pages, 1990/07
高温工学試験研究炉(HTTR)の試験燃料体として装荷するB型燃料体の健全性の評価を行なった。B-1型燃料体の被覆燃料粒子の仕様は、ドライバー燃料であるA型燃料体の仕様に比べて、燃料核直径及び被覆層厚さを若干変更したがいずれも安全側への変更である。B-2型燃料体は、SiC層の代わりに高温化学安全性に優れたZrC層を用いるもので、A型燃料体より健全性が向上することを実証している。B-3型燃料体は(U,Th)O燃料核-SiC被覆粒子を用いるものであり、HTTRにおける照射条件は、その健全性データが十分取得されている範囲までとした。以上のことから、これらのB型燃料体のHTTR通常運転条件下における、これらのB型燃料体のHTTR通常運転条件下における健全性は保たれると判断した。また、燃料許容設計限界として、運転時の異常な過渡変化時に燃料最高温度が1600Cを超えないことと定めることの妥当性を示した。
井川 勝市
21世紀のエネルギー源としてのトリチウムに関する総合研究, p.120 - 121, 1990/03
(Th,U)O粉末を凍結法により調製した。得られた粉末の粒度分布を測定した。凍結というプロセスを経由することにより、粒度の小さい粉末が得られることがわかった。